魔裟斗のファイトスタイルは相手に圧をかけて、
どんどん攻め込んでいくアグレッシブなスタイルです。
日本人でこのような闘い方ができる選手がいるんだと思って、
初めて見たときはちょっと驚きでした。（武田やコヒは待ちのイメージ）
このような戦法はカウンターのリスクがあるのもさることながら、
ガードはしていたとしても必ず被弾してしまいます。
魔裟斗の場合、打たれ強いのかポイントをずらしているのかわからないが、
たくさん被弾してもダウンしているシーンはあまり記憶にありません。
しかし、これは逆に危険でダメージはどんどん蓄積していきます。
（ヘビー級などで一発もらっただけですぐ倒れることがありますけど、
こういう場合は後のダメージは少ない。）
魔裟斗もおそらく自覚があったんでしょう、
「パンチドランカーになりたくない」という理由で
人気絶頂の時に引退してしまいました。
引退試合はK-1 MAXで優勝したペトロシアンとやる予定でしたが、
ペトロシアンがケガのためサワーが代役を務めました。
本当なら日本人対決が盛り上がるところなんでしょうけど、
魔裟斗と伍する日本人選手が残念ながらいませんでした。
（人気面で言えばキッドがいましたがキッドは既にMMAに本腰でしたし、
魔裟斗としても最後は生粋のキックボクサーがよかったんじゃないかな。）
もしキックボクサーの天心と全盛の魔裟斗が戦ったらどうなっただろう
というのを時々夢想してしまいます。
「魔裟斗だったら天心の適正ウェイトでやったとしても
ガンガンに押し込んでいけるんじゃないだろうか？」
「いや、天心はそういう相手こそ得意としていて
スピードで躱してカウンターを決めるはず。」
結論は出ません…。
